臨床成績 国内第Ⅲ相臨床試験 試験概要

「禁忌を含む注意事項等情報」等は、DI をご参照ください。

承認時評価資料 社内資料 国内第Ⅲ相臨床試験
本治験は帝人ファーマ株式会社およびKM バイオロジクス株式会社の資金により実施しました。

目的

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症*の治療において従来療法(副腎皮質ステロイド等)により残存する神経障害に対する本剤の有効性及び安全性を検討する。

*2018年8月チャーグ・ストラウス症候群又はアレルギー性肉芽腫性血管炎から好酸球性多発血管炎性肉芽腫症に適応症名が変更になりました。

試験デザイン
多施設共同二重盲検投与時期無作為化前後比較試験

対象をA 群、B 群、C 群の3 群に無作為に割り付けし、以下の投与スケジュール、投与パターンに従って献血ベニロン-Ⅰ又はプラセボを投与した。

対象

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症*で従来療法(副腎皮質ステロイドなど)を行い、神経障害が残存した患者(23名)

*2018年8月チャーグ・ストラウス症候群又はアレルギー性肉芽腫性血管炎から好酸球性多発血管炎性肉芽腫症に適応症名が変更になりました。

選択基準
  1. 厚生省難治性血管炎分科会による「アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg-Strauss 症候群)の臨床診断基準(1998)」により「チャーグ・ストラウス症候群確実」又は「アレルギー性肉芽腫性血管炎確実」と診断された患者
  2. チャーグ・ストラウス症候群/アレルギー性肉芽腫性血管炎に対して下記の従来療法Aに引き続きBを同意取得時まで実施している患者
    A : 寛解導入療法として、副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン換算で 40mg/日以上〈パルス療法を含む〉)を4週間以上
    B : 漸減後に維持療法として、副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン換算で5mg/日以上20mg/日以下の一定用量)を4週間以上
  3. 前観察期間の3 時点において、徒手筋力検査(MMT)が1項目以上にMMTスコア3以下となる障害を有し、かつMMTスコア合計130以下の患者
  4. 同意取得時点で20歳以上75歳未満の患者

除外基準

●第Ⅱ相臨床試験において本剤を投与した患者
●前観察期間2あるいは4週間後評価のMMTスコア合計が仮登録データのMMTスコア合計における改善余地の10%以上改善した患者

評価項目
有効性評価項目
[主要評価項目]
MMT スコア合計における献血ベニロン-Ⅰ投与直前から投与開始2 週間後の変化量
[副次的評価項目]
・MMT スコア合計
・MMT スコア3以下箇所数
・Modified Barthel Index
・VAS
●MMT(Manual Muscle Testing : 徒手筋力検査)スコア

神経障害による筋力低下の指標。
本試験では、四肢の計30箇所を以下の6段階にて評価※2し、スコア合計およびスコア3 以下箇所数を測定した。

段階5 =正常 強い抵抗を与えても完全に運動しうるもの
段階4 =良好 ある程度の抵抗に打ち勝って正常可動域いっぱいに運動できる
段階3 =やや良好 抵抗を加えなければ重力に抗して正常可動域いっぱいに運動できる
段階2 =不良 重力を除外してやれば正常可動域いっぱいに運動できる
段階1 =痕跡 筋のわずかな収縮は起こるが関節は動かない
段階0 筋の収縮がまったくみられない

※2 評価は各実施医療機関の神経評価に精通した熟練者(神経内科医等)が実施し、個々の症例において同一の評価者とした

スコア3以下は日常生活に支障をきたす状態

測定箇所

上肢9箇所、下肢6箇所で左右それぞれの計30 箇所を測定、下線の3箇所は最高4点、合計の最高点は144点

上肢
(関連筋)
前腕回外位で肘関節屈曲(上腕二頭筋)、肘関節伸展(上腕三頭筋)、前腕回内回外中間位で肘関節屈曲(腕橈骨筋)、手関節屈曲(橈側手根屈筋、尺側手根屈筋)、手関節伸展(尺側手根伸筋、長・短橈側手根伸筋)、母指中手指節(MP)関節伸展(長・短母指伸筋)、母指対立運動(母指対立筋)、指外転(背側骨間筋)指内転(掌側骨間筋)
下肢
(関連筋)
膝関節屈曲(ハムストリング)、膝関節伸展(大腿四頭筋)、足関節底屈(腓腹筋、ヒラメ筋)、足内がえし(後脛骨筋)、足関節背屈(前脛骨筋)、足の底屈又は背屈を伴う外がえし(長・短腓骨筋)
●Modified Barthel Index(日常生活動作)

日常生活での総合的な運動機能を評価するための指標。
本試験では、以下の項目のスコア合計を測定した。スコア合計の範囲は0~100となる。

項目 スコア
1 2 3 4 5
動作が行えない 試みるが安全でない 中等度の介助が必要 最小限の介助が必要 完全に自立
整容 0 1 3 4 5
入浴 0 1 3 4 5
食事 0 2 5 8 10
トイレ動作 0 2 5 8 10
階段の昇降 0 2 5 8 10
着替え 0 2 5 8 10
排便 0 2 5 8 10
排尿 0 2 5 8 10
歩行 0 3 8 12 15
車椅子の使用※3 0 1 3 4 5
車椅子からベッドへ、またはベッドから車椅子への移動 0 3 8 12 15

※3「 歩行」のスコアが1で患者が車椅子の操作の訓練を受けた場合にのみ採点する

●VAS(Visual Analogue Scale)による評価
しびれ、痛みなどの感覚障害について、最も耐え難い状態を100、正常を0として自覚症状を評価した。
安全性評価項目
有害事象(自覚症状・他覚所見)、臨床検査
統計解析
有効性の評価
[主要評価項目]
MMT スコア合計における本剤投与直前から本剤投与開始2 週間後の変化量について、対応のあるt検定を行い、変化量の95%信頼区間及びp値を算出した。
[副次的評価項目]
①~④の各評価項目に関してa)~ d)の解析を行った。
① MMT スコア合計(a)は除く)
② MMT スコア3 以下箇所数
③ Modified Barthel Index
④ VAS
  • 各評価項目における本剤投与直前から本剤投与開始2週間後の変化量について対応のあるt検定を行い、変化量の95%信頼区間及びp値を算出した。
  • 各評価項目における第1期間の治験薬投与直前から、第2期間の治験薬投与直前の変化量について、第1期間プラセボ投与群と本剤投与群ごとに記述統計量を算出し、2 標本t 検定を行い、薬剤間差の95%信頼区間及びp値を算出した。
  • 本剤投与直前における各評価項目について、群ごとに記述統計量を算出し、一元配置分散分析を行い、p値を算出した。
  • 個々の症例ごとに献血ベニロン-Ⅰ投与直前(A 群:前観察期間4 週間後、B 群:第2 期間投与前、C 群:第3 期間投与前)から投与開始2 週間後、4 週間後、6 週間後、8 週間後までの推移図を作成した。また必要に応じて探索的に解析を行った。
設定無し

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