ステロイド加療を継続し、リハビリに伴い末梢神経症状は徐々に回復し、現在は杖なしで歩行可能となりました。寛解が維持され、心臓の状態も改善しましたので、IVIG療法後はシクロホスファミドを使用し、本報告時現在、ステロイドも7mg/日まで減量でき、外来通院を継続しています。
今後、神経症状の再燃も考えられますが、多くの場合症状が悪化する前には好酸球数の増加が見られることから、注意深く観察して治療の強化(IVIG再投与など)が遅れないようにすることが大事です。
また、ある程度長く治療しているときというのはステロイドの影響などによる感染にも注意が必要です。ステロイドの用量も大事ですが、どれくらい長く服用しているかということも重要です。
血液検査で何らかの異常が見られれば診療の間隔を狭めて観察することも必要だと思います。
7.用法・用量に関連する注意(抜粋)
〈好酸球性多発血管炎性肉芽腫症における神経障害の改善〉
7.6 本剤投与後 4 週間は再投与を行わないこと。 4 週間以内に再投与した場合の有効性及び安全性は検討されていない。
7.7 本剤投与後に明らかな臨床症状の悪化や新たな神経症状の発現等が認められた場合には、治療上の有益性と危険性を十分に考慮した上で、本剤の再投与を判断すること。本剤を再投与した場合の有効性及び安全性は確立していない。